2008年6月アーカイブ

テレビや新聞は、言うまでもなく「主要なメディア」と呼ばれるに値する、庶民の情報源であることは間違いないでしょうね。インターネットも、情報の出所の曖昧さが問題になりますが、ほぼ、庶民の情報源となってきていることは間違いないと思います。

今朝(6月26日朝)は、秋葉原の殺傷事件で、九死に一生を得た、タクシー運転手の方へのインタビューが、多くの新聞、ラジオ、テレビで取り上げられていました。

また、朝日.jpさんをやり玉に挙げるようで申し訳ないですが、以下の被害者のタクシー運転手さんの発言という、取材記事がとても気になりました。

加藤容疑者の実情は報道などで知った。「私も店を失敗したけれど、勝ち組、負け組なんてどうでもいい。人に迷惑をかけずに生きていればいいことはある。私はそう信じて生きてきました」

という部分は、本当にそのまま、被害者本人のご発言なのでしょうか?本日付で見た、各局テレビ報道での、ご本人の発言とは、およそかけ離れたニュアンスを持っています。

一人の日本人青年が、ふと街角で見た旅行会社のポスターに、インドの美しい女性が写っていた。。。インドに渡って一文無しになり、さまざまな体験の後に、インドの売春宿から、一人の少女を買い上げて救い出し、ふるさとの村に送り届ける話。

実はこの本の作者とは、あるきっかけでお知り合いです。やっと、ゆっくりと読むことが出来ました。丁寧な文体で想像を超える現実を目の当たりに見せてくれます。是非一人でも多くの人に読んでもらいたい一冊だと思います。

小学生高学年、中学生、高校生に向けた書籍となっていますが、少女買春や、人身売買の現実について、本当に僕たち大人も、知っているのだろうかと、問うてみるのにも最適の一冊になっていると思います。

私は、自分の子どもが中学生になったら読んでみないかとすすめるつもり。

ホノカ社 「エレナ、目を閉じるとき」
中村しげき 作
池田八惠子 画
第8回舟橋聖一青年文学賞受賞作品
ISBN 4-9901899-4-9

あらたのは、これまでもテレビや雑誌、新聞、インターネットなど、画像を伴う報道に関して、ほぼすべてのメディアバイトに不満を持つ者の一人ですが、ネット報道の一例を取り上げ、意見を言わせてもらいます。

朝日.jpの記事で、作業服に「萌え」の字を入れていた、容疑者の仕事上の事について、記述がありました。彼は派遣社員で、事件のその時点、ニートではないけれども、ニート問題を考える上でも多くの示唆を含んでいると思います。

【朝日.com 事件・事故 「萌え~」作業服に目印 車で派遣先封鎖計画 秋葉原殺傷 (6/16)】
(すでに削除されています。)

上記のリンクで、本文記事よりも目を引いたのが、画像で紹介されている「容疑者(以下、この人)が書き込んだとされる言葉」です。この人の言葉かどうか、検証済かどうかすら明記されておらず不明です。(結局、検証済の物なのかどうかも明示されないまま、記事削除されたようです。)

「彼女や友達がいない」「不細工」「孤立感」「他人への嫉妬」「職場への不満」「両親への不満」などがつらつらと書き込まれてありますが、朝日.jpさんとしては、画像で掲載したのはなぜなのでしょうか。ネット検索にはかかりませんね。代替えテキストも単に「図」でした。

これは、一過性の事件として「過激な文字はネット閲覧者にだけ画像で見せる」という、その場を垂れ流す「過激な言葉」について、コメントもなく増幅させる効果を持ち、無責任報道と言い切らせてもらいます。
これで模倣犯を増やしたら、どう責任を取るのでしょう?テレビ・週刊誌での一過性のメディアバイト/垂れ流し手法と何ら変わりません。

逆に、検索にかかるテキストについては、できる限り穏やかに、冷静で客観的な表現をつかっています。画像には、「勝ち組はみんな死んでしまえ」と書いてあります。しかし、朝日.jpは、テキストで掲載していないため、これについてコメントもフォローもなく通り過ぎます。

あらたのに言わせれば、現在の日本のメジャーなジャーナリズムは、そのほとんどが収益を基盤にしていてバランスを欠き、まさに狂っていると言わざるを得ないかと。。。

(-)マイナス要素として、毎日ショッキングな事件、悲惨な災害、悪質な犯罪事件を次々と取り上げ、知識ばかりで慈悲もなく、愛も哲学性も持たない確信なきコメント。

コメントにもならないコメントを付し、一方では、(+)プラス要素にグルメとリゾート、セレブにイケメンを常に前面に押し出します。特にテレビは顕著です。(+)プラスはプラスにならず、逆にマイナスの増幅になっています。一般庶民の手に届かない事物をいくら提示されても感動しません。

一方、およそ世の中で起こる数々の事件は、ポジネガ両方をカウントすると、絶対にポジティブの方が多いのです。

数々のボランティア団体の日々の活動。
数々の人命救助の地域報道。
チョボラと地域でのささやかな善行。
ユニークな取り組みを行う地域活性化運動。
こころ温まる、ほんの少しの言葉や思いつき。そして行動、実験。

本当に、公正と正確さ標榜するメディアであれば、世間で起きる事案は、極悪と極善の両方のベクトルを、同一の比率で報道するべきです。これがあらたのの持論です。

これ以上、勝ち組という言葉と、負け組という言葉を、経済至上主義の物差しで流布することは、社会の崩壊に繋がるほど「大きな責任を伴う、無責任報道」であると思います。

今こそ報道機関は、その総力を挙げて、拝金主義とは異なるベクトルで、よりよい社会を創世するための作業にかかるべきと考えます。
最近忙しく、ほとんど時間はないんですが、夜に半分、朝に半分って言う、自分にとっては不健全(?)なとぎれとぎれの鑑賞の仕方で最後まで見ました。

ラストシーンで、拾った(偶然誘拐してしまった)赤ん坊を抱きしめて、初めて滂沱と涙を流す主人公の気持ちはジンジン伝わってきました。
抱いていたのは他人の赤ん坊ではなく、実は自分の名前を付けた自分だったのだろうと思います。

とても良い映画でした。PG12指定をめぐって議論があったそうですが、あらたのは「う~ん。。。むつかしいなァ。。。一緒に見る親次第かな。。」って思いました。

実際のところはR15指定の映画だそうですが、この程度のガンプレイ(拳銃の操作という意味であえてそう書きますが)や暴力シーンなどは、テレビのロードショーで日常茶飯事・垂れ流し。親も放置状態にしているのが多くの家庭の実情です。

「カリビアン・パイレーツ」のほうが、シリーズ1・2・3を通じて、よほど我が子に見せたくないエグいシーンがありましたもの。

それをブラックユーモアで一過性にするか、重いテーマで意味を伝えるか。というところでは、あらたのは、バランスの上では、3対7ぐらいの案配で、後者を多めに子どもに意識させることで、充分、非暴力についてのよい教育になると思います。

う~ん。親次第だなあ。おいらも親として責任重大ですな~。

最近のコメント

  • あらたの commented on
    : 当隊長逝く~俳優:二谷英明さんが亡くなりました(悲) ウルフパック様 当サイトへのコメント、有...
  • ウルフパック commented on
    : 当隊長逝く~俳優:二谷英明さんが亡くなりました(悲) 初コメします^^: 当隊長の訃報、本当...
  • あらたの commented on
    : 「宇宙戦艦ヤマト」の西崎氏死去~ひとつの時代の終焉。 ざんぶろんぞさま。 含蓄のあるすばらしい...
  • ざんぶろんぞ commented on
    : 「宇宙戦艦ヤマト」の西崎氏死去~ひとつの時代の終焉。 個人的には原作は「豊田有恒」氏でよいかと...
いいね!
MJファンのみなさん。このサイトが気に入ったら、どうか応援してください。「いいね!」をよろしくお願いします。

わが心のマイティジャック-バナー88×31ピクセル  当サイトはリンクフリー。
リンク後でも結構ですので、お知らせいただけると幸いです。相互リンクも一部スパムリンクを除きますが、基本歓迎します。

金城哲夫研究会 公式ブログ
誰もが知っているウルトラマンの脚本家、故・金城哲夫氏の偉大な足跡を研究・考察する研究会公式ブログ

沖縄・那覇の奥座敷-松風苑-186×56ピクセル
沖縄・那覇の奥座敷「松風苑」
沖縄を旅する貴方。旅のしめくくりはホッと一息。花鳥風月を友とする、那覇の奥座敷「松風苑」でのお泊まりはいかが。故・金城哲夫氏のご実家です。ウルトラファンなら是非一度は訪れてみたいもの。

Firefox ブラウザ無料ダウンロード  次世代ブラウザ-Firefox
あらたのは、たいてい毎日、Firefoxを使っています。