毎年うしなわれる命の重さは？

「自分に返って来る」という部分を、この人（小泉容疑者）は、日本のお役人の、それも現役ではない、ある意味、的はずれの人をターゲットに、的はずれの手法を用いた事に、事件の異常さがもっとも如実に表れていると思う。

毎年、罪もない命が失われているという所では、世界の動植物、世界の子どもたち、世界の罪のない人達も同じではないか？

日本という「わずかの小島」の役人に牙を剥いた所で、何になるのだろうと思うし、この国のこの国法では殺人は殺人であり、犯罪は犯罪である。ネットで、小泉容疑者を礼賛する記事も多いらしいが、検索して読む気にもならない。論外なのだ。

しかし、同時に、このような噴出の仕方は、今後、このままだと、さらに増え続ける事だろうと思う。それを防ぐには、やはり、前回も書いたが、公人は猛省をし、真剣に考え、正しく意見を聞き、行動をしなければならないと、あらたのは思う。また第三者御用機関なんて作らないでね。

お受験でせっかく偉くなったのだから、偉いという事を誰もが認める自分自身の資質を維持、あるいは拡大されてはどうか？

「悔しかったら貴方も試験を受けて役人になりなさい。」というのは、お山の大将で秘密基地の上に立つ子どもの言い草である。日本人全員が役人になるわけにはいかぬ。税を納める庶民がいるから役人面が出来る。

話をもどすが、日本のペット事情については言うまでもない。最後まで飼えないなら、去勢や避妊手術も出来ないなら、愛玩動物として、人間のエゴで飼うべきではないのである。癒しが欲しいならロボットにしてもらって我慢するべき。

失われていく命の重さを感じるべきである。毎日、あらたのは感じない日はない。重すぎてつらくても、それを馬鹿な、勝手な妄想と言われようとも、亡くなっていく命の幾万のうちのいくつかは、自分が文明生活を維持したいエゴのために、失われているのは厳然たる事実なのだ。

それは、みなの責任だ。誰か特定の人の責任にしてはいけないと思う。政治もしかり、公的サービスについてもしかり。あらたのも、現代文明の恩恵にあずかっている。

食料を買っては捨てているのは誰だろう？だけどそれをコマーシャルや記事で促進しているのは誰だろう？家庭ゴミが一番多いという事実報道を一方でしながら、「ゴミが出る便利な食料」をたくさん開発して儲けている人は誰だろう？

やっとだ。やっと最近になって、日本が輸入して捨てている食料の総トン数が、海外食糧支援の総トン数を遥かに上回るという事実を少し盛んに報道するようになったのは。

CDラックや、歯ブラシ、洗面器。プラスティック製品を海外から安く買って、僕たちが喜んでいる陰では、安全な水を奪われている動物たちや子どもたちがいるのだ。

この人の殺生の罪は、この人自身に返るのだが、この人はそれを覚悟の上だろう。願わくば、もっと深く掘り下げて、誰か相反する意見の宗教者や哲学者と対話し、別の解決方法を見つけて欲しかったし、残念でならない。

僕たちが生きた時代は、また、これから生きる時代はここしかない。この時代、特に、ここ50年は、特異点とも言うべき時代なのかもしれない。

あらたの自身への自戒も含め、「ネットではない顔の見える対話」をもっと重ねるべきであるが、匿名のどろどろしたガン細胞を増殖させながら、自分勝手な理論構築を延々と続けている人は、とみに多い事と思う。

科学時代の悪が、組織Ｑのように、ドラマ仕立てで、目に見える者ならまだよいが、ひとりひとりのこころの深奥の善悪が、そのままデータとして流れる今は、もっとも制御の難しい「今」であり、人間の内面に焦点を絞る必要のある「今」なのだと思う。