朝の民放特番は、4月1日から今日までで、どのチャンネルも国内の中心になるニュース報道は、以下のようなものだ。正確には計測しないが、時間を計らなくても、以下の4つほどでおそらく80%を越えるだろう。
- 北朝鮮のミサイル発射に関する報道
- 紀香と陣内の離婚について
- 水嶋ヒロと絢香の結婚について
- 阪神の開幕初戦
この偏りは偏狂とあえて言わせてもらおうかと思う。国際報道はほとんど北朝鮮ミサイル問題一色だ。
問題はその取り上げ方だと思う。打ち落とせるかどうか。とか、中国と北朝鮮の関係とか、イランと北朝鮮の技術に関するコメントとか。かなり偏っていないか?
まず、北朝鮮と言えば、すでに2006年10月に地下核実験も済ませ、核を保有しているし、生産できることは以前から既知の事実だ。ミサイルに搭載できるほどの小型化ができているかどうかも問題だが、テポドン2の積載能力なら、核ミサイル化は容易だろう。
あらたのの意見だが、ここで責められるべき国家は、まず北朝鮮は昔から世界の困ったチャンとして当然、責められるべきだろうけれども、もっと責められるべきは、オバマ大統領の登場で浮かれるアメリカだ。なぜここまで、世界の困ったチャンを放置状態にできたのか?
火遊びのようなレバレッジで未曾有の金融危機をもたらし、'Yes we can!'と、人気政治で国民を駆り立てる。金融危機が元で実体経済にも最悪の影響がもたらされる中で、痛みを分かち合うのは実は庶民だけである。
アメリカは、自国の消費する石油の20%を輸入するイランには、核保有もミサイル技術についても、1980年代から神経をとがらせ続けている。それなのに、北朝鮮には、いつも「遺憾に存じます」の一言二言で、やるのは効き目のない経済制裁ばかり。この違いは何だろう?って言えば、みなもう少し深く考えるだろう。
経済危機との関連まで掘り下げた報道は、いま見ている限りでは一切無い。背景には弱ったアメリカ経済と、北朝鮮を手っ取り早く黙らせていた金の動きが止まったのでは?との憶測も成り立つ。
経済制裁をしても、食料・物資の輸出を止めても、苦しむのは北朝鮮の中層階級以下であろうし、もっと苦しむのは、飢餓に苦しむ最下層の人々でしかない。人権侵害という側面で見たときの北朝鮮という国の犯罪は、もっと昔から熱心に断罪すべきものだったろうと思うし、その側面で主張する人達も多い。
報道が無責任に、事実報道だけ行うのは、結果としてすぐ隣国の、アメリカには直接影響の少ない、日本にとって大きな問題である、この北朝鮮という国について、不用意に反感をあおるだけである。
その先に見えるのは、アメリカが介入する軍事産業と、軍需景気を夢みる悪いヤツらがほくそ笑む影だけだ。朝鮮特需はWikiPediaで調べればわかる。戦争景気には反対。と、人権にさえ気を遣えば何でも自由に発言が許されている日本の、日本がそうである今のうちから言っておきたいと思う。
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