先日書いたとおり、あらたのは、民主党に何も期待していない。
元はと言えば、55年体制の時代に、自民党・社会党という2大政党制の中で、高度成長期という、右上がりの景気が国民の不満を吸収する構造がそれを支え、ポーズとパフォーマンスだけで日本のメンテナンスが出来、政治を進めてきた連中とその系譜が、形を変えて国民の不満を票として吸収しただけである。
民主党に投票した国民の側にも責任はある。周囲でよく耳にする民主党への投票者は、昔、自民党を熱心に応援した高齢者だったり、世間よりはかなり良質な仕事環境と給与を受け取っていながら、給料が減った減ったと不満を漏らす公務員の皆さんである。
美味しい時代を、口には出せない繋がりで票にしてきた人達が、ピラミッド構造を充分理解した上で応援してきた結果、社会構造の限界の中で上昇した閾値の外に追いやられて不満を抱いているだけなのである。
ステルス複合体という言葉がある。言葉の由来はよく調べていないが、中川秀直著の「官僚国家の崩壊」の中で著者が造語したものかと思われる。言わずと知れた自民党の大物政治家だ。2008年の政治家個人の議員収入でも堂々第1位に上がる御仁の書く本なので新品で買う気はないし、まだ読んでも居ないが。。。
エリート官僚、経済界、学会、マスコミなどが、一旦、「好景気の時に構築した組織体」が、その維持を自己目的化し、世代を超えて伝わる、「見えない有機的巨大権力構造」である。この構造は、正確に補足し攻撃することは難しい。レギオンより強い!怪獣映画のようにメーサー戦車で一掃とは行かないし、ガメラがマナをすべてかき集めても勝てないのである。
さて、冗談はさておき、上記の著者をヨイショする気は毛頭ない。同書では特に制度疲労を起こした霞ヶ関のステルス複合体と言うものの危うさを暴露した本と見るが、あらたのは、Google検索で「既得権益複合体」と入力し、検索した結果として取り上げただけである。
「既得権益複合体」
この言葉が、まだインデックスに入っていない、あらたのの新語と出来るかなと思い、検索した結果として「軍産複合体」「ステルス複合体」が上がったわけだ。
既得権益複合体。今の日本や、世界の動向を見るのに、もっとも解りやすい物差しになるかも知れない。環境、自然、資源、政治、戦争、平和、GDP。。。いろいろなカテゴリや尺度に当てはめても、自分が人間である以上、主役を人間として見た尺度であるなら、合点がいく物の見方・分析尺度だと思うが、手前味噌かな。。
話を戻すが、この尺度で見ていくと、郵政民営化選挙では、マスコミ戦略にたけた小泉自民党政権に軍配が上がったが、この時すでに世界レベルで金融工学の限界は見え始めていて、それまで利益を得ていた様々なセクトが、その維持限界にいたり、郵便事業の巨大マネーに目が行き、そこへ票の不満が吸収されたのだと見える。
今回の衆議院選挙では、後期高齢者医療制度や、年金制度への大きな不満が原動力になっているが、これは選挙利用されただけで、これまでの不満は体よく吸収されてしまった。
事実、選挙後のニュースでは「あれ?」と思うことが多い。郵政民営化凍結や、八ッ場ダム事業の中止、こども手当の財源は?とか、肝心の江戸城本丸にはマスコミがどこも触れない。
2.5兆円の補正予算執行停止は、当初民主党が目標とした3兆円までもう少しと言うところ。これはおそらく完遂されるだろう。そしてマスコミは一様に好印象の報�