後追い記事になるが、つい先日、とある学校法人の求職で、書類選考後、面接に来るようにと電話があり、午後から訪問した。
採用1名の枠に、応募者は10名ほど。正確なことを書くと、どこかわかってしまうかも知れないので、ちょっとぼかして書いていくが、その点はご容赦。
やはりハローワークの求人票では、年齢不問となっているので、6ヶ月も職にありつけないあらたのは、給与面、職務内容、雇用形態(臨時か常雇かなど)に、あまり高いしきいは設定できない。
ただ、そのしきいは、いまになって低くしたわけではない。当初から、大阪のキャリア交流プラザで受講した、キャリア交流プラザの求職セミナーで納得した内容に従って、はじめから低く設定しているだけだが。。
はじめに驚いたのは、「パソコンが出来る方の事務職」という枠に、私以外の面接希望者が全員、主婦や若い女性だったことだ。
これまでの自分なら「あらら、来てはいけない所に来てしまった。」と考えてしまうところだが、そうではない感謝にも似た気持ちが、入室した瞬間から心に沸いた。今回の面接は、これまでになく貴重な体験となったことを書き残しておきたい。
面接を受ける私を含めた数人は、一室に通され、そこで10分程度の時間待ちがあった。あらたのの正面には机一つを隔てて、二十歳後半の女性が緊張して座っている。右も左も、斜め右も左もその向こうも皆、どうかすれば自分の娘か一回り下くらいの年齢である。
あらたのが、10年前の自分なら「すみません。本日は辞退させていただきたく存じます。」と一言受付で述べ、その場を出て行ったかも知れない。一見して小さな子供の子育てで、忙しい毎日の中、仕事も必要と、必死で応募してきた女性達が居並ぶ中である。そのくらいは、ざっと室内を見渡してみて、背景が一瞬にしてわかる。
エラそうな書き方かも知れないが、この記事を書く時点で、わが子は9歳だし、子育てにも積極的に関わった。その間、8年近く、おもちゃ病院のボランティア活動では、親子でやってくる依頼者の人達の顔やしぐさを、何百人となく見てきているからである。独身かどうかも大抵は見てわかる。多分テストして貰ったら80%は言い当てる自信もある。
おそらく、彼女たちにとっては長い長い10分間。集合時間より早めに来た女性は、きっと20分はそうしていただろうから、本当に長い時間だったろう。自分には、短い時間だったが。。。
このあとは、パソコン操作の実務試験が30分程度。その後面接時間は短縮のため数グループに分かれての面接だった。
パソコン操作では、VistaとWord2007の組み合わせに面食らったが、前職で最新機種に向かって悪態をついている(笑)女子事務員がいたので、嫌々ながらお付き合いしたVistaとなれないWordのメニューボタンも、そう苦労せず各機能をピックアップできた。
A4一枚で、ワードアートや、図形と図形内テキストなど、そこそこ30分で丁度ぐらいの内容だったが、一斉に始まったタイプ音の騒々しさの中で「ああ、彼女たちは必死だろうな。焦ったりするんだろうな。。大丈夫だろうかという思考が走る。」
初めて気がついたが、そんな自分になっていたんだ。と気がついたことに心から感謝し、うれしかったのである。周りが見えると言うことはこういう事かなとも。。
きょろきょろは出来ないが、タイプ音で「ああ、右斜め3人目の彼女は早いな。」とか、「彼女はちょっとツンケンしてたな。。スキルが高くてもちょっとな。。」等とも考える時間があった。
みんなタイプに忙しく、あらたのが5行目を打った所で、さて。。。先にファイル名を決めてデスクトップに保存をかけた人は何人いるだろうと考える。タイプ音がやまないって事は、おそらく皆ノーセーブだろうな。停電したらパーだよ。等とも考えながら、制限時間を迎えた。
制限時間後、彼女たちは指定のUSBディスクに保存してくださいと言われ、保存作業をしていたが、あらたのは、すでにファイル名を決めて、デスクトップに一時保存をした序盤以降、中盤で、同じくすでに、「名前を変えて保存」を使い、USBディスクを挿入して、「YYYYMMDD_氏名」のフォルダを作り、そちらに保存先を変更していたので、すべては制限時間で終了していた。
ついでに言うと、サンプル文書に、引っかけ問題なのかどうなのかはわからないが、句読点が必要な場所に、それがなかったので勝手に付け加えた。よけいなお世話か。。。
勝手なことをするやつだと不合格になるかも知れないが、それもまた仕方がないことかと思いつつ、実技を終わって面接に臨んだ。
面接のことを細かく書くと、どこの学校か特定できたり問題になるかも知れないからこれくらいにしておこう。
楽しく、有意義に、そして、参加した彼女たちの行く末に思いをはせつつ、早く就職氷河期が雪解けの春になることを願いつつ、電車に揺られてCOSMOSの下巻を片手に寝入っていた、この日のあらたのだった。
そうそう、COSMOSの上巻も再読を終わっていたのだった。また、このブログに何か書きたい。
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