就活、他、もろもろを済ませて、大阪から18時に家に帰ってきた。そう、あらたのは、週2日の非常勤講師を1月に辞めて以来、未だに「無職」である。
最近テレビは、レンタルDVDで映画を見る時以外は、ほとんど点ける事がない。久しぶりに、さきほどテレビを点けてチャンネルを回していたら(回すっていう表現も古いが)、つまらんバラエティばかりのチャンネルの中、チャンネル一巡の最後がNHKクローズアップ現代。
「スピードに勝機あり新興家電の戦略」というタイトルで、海外の開発スピードについていけなくなった既成の国内家電メーカーにとって変わって、アイリスオーヤマが、商品企画と開発、営業をほぼ同時にスケジューリングしているグラフが目に飛びこんできた。
アイリスオーヤマのホームページを見ると、結構、メセナで東北支援もしているので、あまり批判的なことを書くつもりはないのだが。ただ、商品は売れれば良いという時代ではもう無い。もっと工夫していただきたいと感じた次第である。
サッサと作って、サッサと売らないと販売のタイミングを逸し、売れるものも売れなくなる。大手家電を退職した技術者が同企業へ再就職して戦う姿も映っていた。自分も就活していると、やはり開発しか仕事はないかな...と思う中、そういう仕事で戦っている人を批判する気持ちもさらさら無いわけだけれど。
そして、開発していたのは、充電式掃除機。あるいは、他社の半額を達成したというLED照明器具。そういう生き残り方しか出来ない中で働くしか無いのだろうか...もっと、観光とか農業とか...真の持続可能性に向かう仕事を増やすことは出来ないのかとも思い、複雑な心境で見ていた。
あらたのは、充電式掃除機は、十分に贅沢品だと思う。あくまで私見だが。こんな贅沢なものを安く売れるように作ってどうするんだろう?というところで、最後まで見ずにテレビのスイッチを切った。そして感じたこと。
(1)NHKは、特定企業の宣伝をしているのかと思った。東北支援をしている企業だから批判はかわせると考えているのなら、公共放送としては危うい。
(2)消費者に考える時間を与えず、どんどん作ってどんどん売るのは環境にやさしいのか?モノが売れないのは有限地球論の中では必然であって、決して抗えない現実だと思うが。
(3)放送では家電部門が、2009年から、ほぼ倍々ゲームで売上を伸ばしていたが、指数曲線は、やがて飽和することも当事者が一番良く知っているはずで、それを承知でただ安くて良い品。の提供が、今後の社会のためになると思っているのだろうか?
安くて良い品には、実は僕たち庶民を翻弄する爪が隠されていることを忘れないで置きたいものだ。喜んで買って、古い掃除機は、使えるのに捨てたり、使わなくなったりしていないだろうか?100均をはじめとして中国商品をガンガン売って、中国では環境破壊と貧困格差が進み、鬱積する不満のエネルギーは何を生むだろう?しっぺがえしが、PM2.5として私達の頭上に降り注ぐ。
充電式掃除機は、もうこれで4台目です。なんて人も、この記事を読んだ人の中には居られるのではないだろうか?バッテリーごと家の中に放逐していたりして...
あらたのは自宅では、写真のような、プラスティック製の手箒を長年使っている。なんと!電気が要らない。深夜でも使える究極の静音性!さっと手軽に出し入れできて場所も取らず、案外とホコリや汚れが良く取れる!まさに革命的な商品だ!
かく言うあらたのも、これを100均で買いましたが、もう5年使っていますので、とっくに減価償却しています。
こんなに、モノを買わないオレは、企業の敵だろうけれど、間違いなく自然環境の味方だ。