読書の最近のブログ記事

いつか買ったら必ずブログに書こうと思っていた、もうひとつのMJがある。当ブログでも過去に紹介した「子どもの科学」で有名な誠文堂新光社が、長らく根強いファンに支えられて出版し続けている「無線と実験」だ。

mj-musen-to-jikken-s.jpgこの本をご存じの方は、まず間違いなく、コアなオーディオファンで居られる。手作りのオーディオ、最高級のオーディオが毎号紹介されている専門誌だ。

また、始めてこの本のことを耳にする人は、「無線と実験」という本の表題から到底想像できない内容に驚くだろう。だって「無線」と有るのに、中身はオーディオばかりだし、無線はおろか最近流行の赤外線オーディオ(たとえばBlueTooth)だって一行たりとも出てこない。

子供の夏休みの宿題には、必ず読書感想文がある。図書館に借りに行ったのは、つい昨日のことのようだが、気がつくと、すでに返却予定日が近づいて居るではないか!

息子は1冊しか借りて居らず、余裕で読み切って、すでに感想文も完成しているようだ。私の小学生の時とはエラい違いで、夏休みの宿題を先々に進んで片付ける様を見るにつけ、どうやら私の悪い所の少なくともひとつは似なかったらしい。

さて、私が選んだ本の中で、もっとも取っつきやすくて、早く読めそうな本がこの一冊だった。なにより、プラネタリウムというメカの製作日記のように思えたし、図書館でパラッとめくってみた時に電源回路やコンピューターのことが多く書いてありそう。心配事は、好きだったのに余り勉強せずじまいだった天文のことが難しく書いてあるのではないかという一点ぐらいだった。

あらたのの心配事は、読み始めるとすぐに吹っ飛んだ。大平氏は、メガスター誕生までの開発史を、解りやすく、また、なぜそのような技術が必要だったかを、この本で非常に丁寧に書いてくれていた。

もちろん、電子系、メカ系、理系の話が苦手という方には少し興味の沸きにくいと言う意味でハードルの高い本かも知れない。

阪神大震災の時に、港湾のトランクルームに預けていた書籍とレコードが、一部紛失し、預けた個数と、引き上げた個数が合わなくなったことがあった。

今年、その倉庫業者から実家に連絡があり、奇跡的に十数箱が眠ったままであったことが解り、引き上げてきた。もちろん「預かって無い物は請求できない」との当時の業者の見解だったし、無くなった箱は諦めていたので、喜んで引き取りに行った。もちろん倉庫料は無料である。

カール・セーガンのコスモスも再読中だが、サッサと読めるので、この本を今日読んだ。1983年創刊~1997年まで、環境問題をかなり積極的に扱っていた科学雑誌の特集号である。いまどきWEB検索しても、同じ本は、1991年の再版物がほとんどのようで、もちろん絶版だ。

手元にあるのは、1989年10月発行の『「保存版」地球環境白書~今、「地球」が危ない』学研ムック、学習研究社刊である。

ちょうど20年前に、好評を博して特集記事として集められ、関口浩氏や、北野大氏、各界著名人へのインタビューやコメント、各政党への環境問題等への質問状と回答など、いま読むと大変興味深い。

読み返しながら、「そうだそうだ。。。」と、当時、何故この本を買ったのかという動機から思い出していく。当時は地球温暖化や、環境破壊について、「家庭や個人個人の責任を考えよう」という視点がかなり頭を上げてきていた時だが、僕は「それはおかしい。詭弁だ。」と思っていたからだ。

自分がかなりな天の邪鬼なんだな。。と再認識しつつ、当時のその動機とは、ノストラダムス(私の中ではノストラダマスだが)の大予言や、尽きない占いブーム、根拠のない第3次世界大戦、核戦争論に、世間が右往左往させられるのは、誰かの策略だ(笑)と真剣に考えていたからである。

ちょうど、この本の出版された1989年11月には、ベルリンの壁が崩壊している。長い東西冷戦に終止符が打たれようとしていた訳だ。

この本を読むのにどれだけ掛かったかというと、実に1年である。(笑)

包み隠し無く言うと、自分の頭の悪さにほとほと愛想が尽きるというか、さらさらと読めない難しさが僕の方にあったのは事実。マンガでも遅読だが、考えされられる本を読むのは正直疲れる。

で、読み終わって、長く掛かりすぎたので、もう一度はじめから3分の1ほど、読み返してみて、初めて今日ブログに書こうって訳だけど。。。

正直なところ、最後の方で宮崎氏自身が書かれているとおり、世界を見るとき、君はどんな見方を持っているのかと問われると、それはあてどもないものなので困ってしまいます。と書いてある。

で、そのために、この本の最初には、「これではまずいと」宮崎氏自身の理想の保育園像を書いてみましたってなっている。

僕には、中学の頃読んだ、北杜夫の「船乗りクプクプの冒険」の一節、「切っても切れない安全ナイフ」のたった数文字で、充分事足りる内容だった。

世間はノーベル賞授賞式で、今朝はそのニュースで持ちきりだ。

日本人が一度に4人も受賞したのは快挙だし、素直に喜びたいな。今日のニュースも明るい話題はこれくらい。

ノーベル賞受賞が決まったとき、たびたびテレビで4人の姿をお見受けする中、あらたのがとても気になったのは、とりわけこの御仁。化学賞を受賞された、下村脩氏・元米ウッズホール海洋生物学研究所上席研究員、80歳である。

背が高く、男前である。映像だけで判断は出来ないにしても、紳士である事に間違いあるまい。この人の姿をテレビで見るたび、故・天本英世氏を彷彿とさせたのは、あらたのだけだろうか?

あらたのには、過剰に「このお方は、きっとスーパーヒーローに違いない!」という思いこみが芽生えたりしたわけである。ま、それはあらたのの勝手な思いこみで無視されてしかるべき話だが。。。

で、今回の一書だが、全米を騒がせた「伝説のハッカー」ケビン・ミトニックと、その逮捕劇に大きく貢献した、コンピュータ物理学者の下村努氏の攻防を第三者の視点から、ドキュメンタリーとして捉えた一書 。

この、ドキュメントは映画化もされているらしく、書籍も他に2冊あるらしい。「FBIが恐れた伝説のハッカー」という本は、ハッカーのケビン・ミトニック側から描かれ、「テイクダウン」が、ケビンを追い詰めた下村努氏側から描かれた本だ。

この「ハッカーを撃て!」を読んで、他の2冊も読みたくなったし、映画も見たくなったあらたのである。もちろん、ご存じの通り、下村努氏は、この下村脩氏のご子息である。あらたのはこの本を手にするまで気が付かなかったので、感動もひとしお。「お~っ!」って感じ。

図書館で新刊を借りて読んだが、「ジャーナリズム崩壊」。なんとも恐ろしいタイトルである。

ジャーナリズムが、内側から自浄作用を失い、崩壊しているのではないかというのは、ずいぶん前から思っていた事だけれど。この本はその辺の事情をわかりやすく見せてくれていると思う。

NHKに呼び出されて、田中真紀子氏の報道に関して、スクープ情報の出所が著者であるにもかかわらず、他社、他紙でコピーされつづけ、回り回ってきた情報で、著者本人が、「あまり人のまねをするような物書きはしないように」とたしなめられた下りがある。

これは、大きな新聞社が、週刊誌の情報を取り上げるときの、不正なコピーを不正としない手法について、述べた下りだが、この辺は、本を買うなり、借りるなりして読まれる事をお薦めします。

で、「あまり人のまねをするな」という不当な警告に対して、「ここで反論したら大人げない。」といった思考に著者が走った事は理解出来なかったし、著者の考え方に共鳴出来ないところも多々あった。

しかし、これまで財力や権力で押さえつけていた無理な秩序が、あちこちで崩壊している事は、こういった、現場の第一線で物を書いている人の本を読むと、具体的な枠組みを、これまで以上に明確にしながら裏付けていく事が出来るし、海外のジャーナリストの置かれている環境と比べて、日本のジャーナリストと呼ばれる人達の職場環境はずいぶん違う事を教えられる。

もうジャーナリストなどと言えない実体が十分に理解出来るから...だから怖い。この本の実体通りなら、日本の新聞・テレビ記者たちが世界中で笑われているというのは想像に難くない。

日本にしかない「記者クラブ」制度。同じカンニング記事を見合う「メモ合わせ」。担当政治家の出世が、そのまま政治部記者の出世。などなど。なんじゃそりゃ。そんな姿勢の報道を押しつけられた日にゃ、わしら庶民はたまらんわ。

記事・作品を発表するたび永田町が震撼する気鋭のジャーナリストと言う事で、著者はネットでも紹介されているけど、一方、民主党主催のゴルフコンペに、他のマスコミ関係者とともに1泊招待された事が判明し、会費、宿泊費等自腹であると言う事を、のちに明かしたというあたりは気になるところ。ジャーナリストとして情報収集のために切り込んだとも考えられますけどね。

情報紙「ストレイ・ドッグ」(山岡俊介取材メモ)より
民主党のマスコミ接待リスト-上杉隆氏の釈明

まあ、ご一読される価値のある一冊と申せましょう。すべての報道は色眼鏡をかけてみるようにしましょうね。

出版社: 幻冬舎新書
ISBN:9784344980884

かなり刺激的なタイトルのこの書、タイトルで期待したような刺激的な内容ではなく、正直タイトル通りの正確なデータに基づく、なかなかためになる本でした。

目からウロコの内容もありましたし、エネルギー問題に興味のある方は是非ご一読を。

私は、この本を図書館で借りて読み始めた時点で、まずは石油ピーク論に意識が飛び、それから、もったいない学会のシンポジウムに参加して、先に他の本を読み込んで。。。という流れになってしまい、この本ほど、やたら途切れ途切れに読んだ本はかつて無かったほど。

で、結局何を書いていたか。。なんて事になって、2回目の読破でようやくこのブログに掲載しています。実に5月20日から5ヶ月経過しているな・・・うーむ。

最近は、会社の仕事で必要なもので、この手のバイオ燃料関連の書籍ばっかり漁っています。
この本では、農林水産業に対しての、筆者の見解が特に私には新鮮でした。

詳しくはまた追記するとしまして、もうひとつ面白かったのは、人工鉱山の考え方です。実は人工鉱山という語句は、この本では出てきません。

ゴミを分別する事はエネルギーの無駄であり、ゴミは適切な方法で燃やしてエネルギーにし、残った灰には、都市鉱山や、自然の鉱山より高い含有量でレアメタルが貯まる。と言う考え方です。

先ほど書いた、この本の石油ピーク論から、もったいない学会の石井吉徳名誉教授の話に飛び、東京へ飛んで、シンポジウムに参加、そのプロジェクターの発表の中で、この本の筆者の武田邦彦教授の人工鉱山の概念を知ったのです。

皆さんも是非、「人工鉱山」でググッて見てください。

「バイオ燃料で、パンが消える」 - 武田邦彦著
PHP研究所刊
ISBN978-4-569-69834-2

秀和システムの出版だったので、とても興味があり、内容も吟味せず、図書館で貸し出し中のタイトルだけを見て、ずっと貸し出し中だったために仕方なく買った。

手に取ってみると、「図解入門」となっていた。一瞬、「しまった!」と思ったが、読んでみると大変良くまとまっていて、絵が多く、半日で読めてしまった。

これまでの3ヶ月間で、仕事上、他の書物より最優先でバイオ燃料関連と、バイオマス、環境関連書籍ばかり、図書館であさり読みしていたので、これまでに得た知識の反復と確認に、とても役に立つ一冊でした。

これ一冊だけでは、ほぼ全体を通してバイオ礼賛ですが、広く浅くでは、まずまずのお薦めです。

(株)日本総合研究所 井熊 均、バイオエネルギーチーム 著
「よくわかる最新バイオ燃料の基本と仕組み」
秀和システム刊
ISBN9784798019666
定価1600円

一人の日本人青年が、ふと街角で見た旅行会社のポスターに、インドの美しい女性が写っていた。。。インドに渡って一文無しになり、さまざまな体験の後に、インドの売春宿から、一人の少女を買い上げて救い出し、ふるさとの村に送り届ける話。

実はこの本の作者とは、あるきっかけでお知り合いです。やっと、ゆっくりと読むことが出来ました。丁寧な文体で想像を超える現実を目の当たりに見せてくれます。是非一人でも多くの人に読んでもらいたい一冊だと思います。

小学生高学年、中学生、高校生に向けた書籍となっていますが、少女買春や、人身売買の現実について、本当に僕たち大人も、知っているのだろうかと、問うてみるのにも最適の一冊になっていると思います。

私は、自分の子どもが中学生になったら読んでみないかとすすめるつもり。

ホノカ社 「エレナ、目を閉じるとき」
中村しげき 作
池田八惠子 画
第8回舟橋聖一青年文学賞受賞作品
ISBN 4-9901899-4-9

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